腹部エコー|福岡市南区寺塚の内科・消化器内科 - あべしゅん内科・内視鏡IBDクリニック

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腹部エコー

腹部エコー|福岡市南区寺塚の内科・消化器内科 - あべしゅん内科・内視鏡IBDクリニック

腹部エコー(腹部超音波検査)とは

腹部エコー

腹部エコー(腹部超音波検査)は、おなかに検査用の半透明のゼリーを塗り「プローブ(探触子)」という機械を当てて臓器を見る検査です。プローブからは超音波を発信し、そこから返ってくるエコーを受信してコンピューターで画像処理して診断します。
ゼリーが少しひんやりする程度で、検査は痛くありません。むしろ、くすぐったいという感じる方もいます。検査は15分前後と時間が短く、脂肪肝、肝腫瘍、胆石、腎のう胞、腹水など、様々な病気を発見するのに適した検査です。

腹部エコーの対象箇所

  • 肝臓
  • 膵臓
  • 胆のう、胆管
  • 腎臓

腹部エコーで分かる病気

肝臓

「肝心」という言葉があるように、肝臓は心臓と同じくらい大切な臓器です。肝臓の主な働きは3つあります。「代謝」「解毒」「胆汁分泌」です。
まず代謝についてですが、肝臓は食べたものをエネルギーに変えます。次に解毒についてですが、肝臓は体に入ったアルコールや薬の毒物を分解し、無毒化します。最後に胆汁分泌ですが、肝臓は「胆汁(たんじゅう)」というものを分泌し、十二指腸での脂肪の消化を助けます。

1.肝のう胞

肝臓にのう胞と呼ばれる袋のようなものができる病気です。多くの場合、無症状また良性の病気のため、問題はありません。

2.脂肪肝

名前に「脂肪」とあるように、肝臓に脂肪がたまってしまう病気です。症状がほとんどありませんが、肝臓に負担がかかっている証拠ですので、治療、また生活習慣の改善が必要になります。

3.肝硬変

肝臓が硬く変化するため「肝硬変」と言います。肝炎ウイルスによるものが多いですが、それ以外にもウイルス性、アルコール性、自己免疫性などが原因の場合もあります。肝臓がんなどの合併症の恐れもあるため、早期発見、早期治療が重要です。

胆のう・胆管

胆のうは、肝臓で作られた十二指腸での脂肪の消化を助ける「胆汁」を溜めておく袋のような臓器です。食事をすると、胆汁は胆管を通って十二指腸に流れ込み、消化を助けます。

1.胆石

胆汁の成分が固まって石ができてしまう病気です。コレステロールが固まって胆石となることがあるため、脂肪の多い食品、例えば肉、バター、生クリーム、揚げ物などが好きな方は注意が必要です。

2.胆のう炎

胆のう・胆管に炎症が起こる病気です。多くは胆のうや胆管に詰まった石が原因で細菌に感染し、炎症が起きるため、胆石の人がかかりやすいと言われています。

3.胆のうポリープ

胆のうにできる「できもの」の総称です。ほとんどのポリープは良性ですが、大きくなると悪性の可能性が高くなるため、ポリープがあると言われた場合は、経過観察、場合によっては手術が必要な場合があります。

膵臓(すいぞう)

膵臓は胃の裏側にあるオタマジャクシのような形をした細長い臓器です。膵臓の主な働きは、食べ物の消化を助ける「膵液」という消化液の分泌、また血液中の糖を使ってエネルギーを作るインスリンを分泌し、血糖値を一定の濃度にコントロールする働きです。

1.膵炎

膵臓がうまく機能しなくなり、膵臓が膵臓を消化してしまい、出血、むくみなどの炎症が起こる病気です。お酒の飲み過ぎが一番多い原因のため、過度の飲酒は控えましょう。

2.膵石

膵臓の中に石ができてしまう病気です。膵炎と診断された患者様に多くみられます。飲酒後や食事後にお腹が痛む、背中が痛くなる、という方は要注意です。

3.のう胞

膵臓の中、もしくはその周囲にできた袋です。「膵のう胞」とも言います。膵炎による良性のものです。

4.腫瘍

粘液を作る腫瘍細胞の溜まったものが袋状に見えるものです。「腫瘍性膵のう胞」とも言います。上ののう胞と似ていますが、のう胞は炎症などによって起きたものであり、腫瘍とは別物です。腫瘍は良性悪性があり、良性のものでも悪性に変化することがあるため、注意が必要です。

腎臓

腎臓の主な働きは、大きく分けて3つあります。「血液に関わること」と「イオンバランスの調整」と「強い骨作り」です。
まず、血液に関わることですが、腎臓は血液をろ過して不要な物を尿として外に出したり、血圧を調整したり、血液を作ったりしています。次にイオンバランスの調整ですが、腎臓は体内のイオンバランスを調整しています。イオンバランスが崩れると、めまいや疲れなど様々な症状が表れます。最後に強い骨作りですが、腎臓はビタミンDを活性化して、カルシウムの吸収を促進、強い骨作りを促します。

1.のう胞

腎臓に1個から数個ののう胞ができる病気です。「単純性腎のう胞」とも言われます。通常は無症状で、ほとんどの場合、問題はありません。

2.多発性のう胞腎

のう胞がたくさんできて、腎臓の働きが低下していく病気です。遺伝性があります。40歳代くらいまでは無症状で経過しますが、症状が出た場合は腰痛、腹痛、血尿、お腹が膨れるなどが表れることがあります。

検査の流れ

1

準備

ズボンやスカートは、下着と一緒に腰骨の位置まで下げます。上半身は、胸の下まで洋服をまくり上げ、腹部がしっかりと確認できるように準備していただきます。画像のような機械を使って検査を行います。

2

観察

おなかにゼリーを塗り、プローブをあてながら肝臓・胆嚢・腎臓・膵臓・脾臓などを観察していきます。検査中、より鮮明に観察できるようにプローブを押し当てたり、体の向きを変えさせていただく場合もございます。ゼリーは冷たく感じるかもしれませんが、痛みはありません。

注意事項

・検査前日は21時までに食事を済ませてください。21時以降、就寝前まではスポーツ飲料、お茶などの水分の摂取は可能です。
・常用している薬がある方は事前にご相談ください。
・検査当日は朝食は取らないでください。水分も控えてください。
・検査後はすぐに食事をとることができます。