胃カメラ検査|福岡市南区寺塚の内科・消化器内科 - あべしゅん内科・内視鏡IBDクリニック

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胃カメラ検査

胃カメラ検査|福岡市南区寺塚の内科・消化器内科 - あべしゅん内科・内視鏡IBDクリニック

次世代の胃内視鏡検査(胃カメラ)とは

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)とは

胃内視鏡検査(胃カメラ検査)とは、正式には上部消化器内視鏡検査と呼ばれ、先端に超小型カメラと明るいライトが付いた内視鏡スコープを口や鼻から挿入して、食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察します。その内視鏡の中でも、当院ではオリンパス社の次世代の4K対応内視鏡システム(X1)を導入しております。
最高画質での検査になるので、炎症や潰瘍、腫瘍といった病変の状態を正確に把握でき、疑わしい部分の粘膜を採取して病理検査を行うことで幅広い疾患の確定診断につながります。また、当日ピロリ菌感染の有無を確かめることもできます。

胃内視鏡検査の種類

  • 経口内視鏡
  • 経鼻内視鏡(鼻からの胃カメラ)

当院の内視鏡検査は、鎮静剤・鎮痛剤などを使用することで、楽にお受けいただくことが可能です。
内視鏡検査に抵抗がある方も、一度受診していただければ、思っていたより苦しい検査ではないと感じていただけると思います。
胃の不快感、胸やけ、胃もたれなど症状が当てはまる方は、お気軽にご相談ください。

胃内視鏡検査から分かる疾患

  • 胃がん
  • 食道がん
  • 十二指腸がん
  • 胃炎
  • 胃潰瘍
  • 十二指腸潰瘍
  • 胃ポリープ
  • 十二指腸ポリープ
  • 逆流性食道炎
  • 食道裂孔ヘルニア
  • ピロリ菌感染 など

胃の症状と疾患

胃の症状と疾患

胃痛や胸やけといった胃の症状は市販薬でも解消できることが多いため、受診をせず、胃疾患を進行させてしまうケースがよくあります。
また、胃がんのように深刻な病気でも病気ではない思い込みや自覚症状が乏しいまま進行し、転移を起こして他の場所ではじめて明確な自覚症状を現すこともあります。
発見が遅れるほど治る確率は低くなる傾向にあります。
症状の有無やその強さで病気の進行を測れないため、同じような症状が続く時には必ず消化器科を受診してください。
特にヘリコバクター・ピロリ菌の感染があると胃がんをはじめとする胃疾患のリスクが大きく上昇します。

内視鏡検査を受ければ粘膜の状態を直接観察できるだけでなく、組織を採取して確定診断ができたり、ヘリコバクター・ピロリ菌感染の有無を確かめたりすることもできます。
また、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が確認されたら除菌治療で菌を除去できます。そのため当院では、症状がなくても胃がんリスクが上昇をはじめる40歳を超えたら胃内視鏡検査を受けるようおすすめしています。

胃内視鏡検査をおすすめしたい方

以下の症状をお持ちの方は胃内視鏡検査(胃カメラ)をおすすめしております。

  • 胃の不快感、上腹部痛
  • 心窩部(みぞおち)や上腹部の痛みがある方
  • げっぷ、胸やけ、むかむか、胃もたれがある方
  • 喉や胸のつかえ感がある方
  • 体重が減ってきている方
  • 健康診断でピロリ菌を指摘された方
  • 貧血を指摘されている方
  • 黒い便が出る
  • アルコールをよく飲む(すぐに赤くなる)方
  • タバコを吸う方
  • 過去に胃潰瘍や十二指腸潰瘍を言われたことがある方
  • 血縁者で胃がんがいる方
  • ヘリコバクター、ピロリ菌感染の疑いと言われた方
  • 40歳以上の方で胃内視鏡検査を受けたことがない方
  • 検診や人間ドックで異常を指摘された方
  • 食道がん、胃がんの治療をしたことがある方

当院の胃内視鏡検査の特徴

特徴1.高精度な内視鏡検査

これまで膨大な数の消化器の早期がんの治療、先端的な臨床研究をしてきました。内視鏡検査の精度については安心してお受けいただけます。食道がんや胃がんなどの早期がんは、定期的な内視鏡検査(胃カメラ)を行っていれば早期に発見でき、外科手術をすることなく内視鏡での治療が可能です。このような微小がん・早期がんについては、がん専門病院・クリニックなどで長年にわたり診療・研究するなど、実績ある医師の判断や技術が必要です。

特徴2.麻酔を使用して苦痛を軽減した検査

当院では、鎮痛剤・鎮静剤を使用することにより眠った状態で内視鏡検査を楽に受けられます。鎮痛剤・鎮静剤は一人ひとりに合わせて使用量を調整します。鎮静剤を使用するかどうかは患者様のご希望合わせて決めております。

特徴3.最新の内視鏡システムで見逃しなく観察

当院では質の高い検査を提供するため、オリンパス社製の最新内視鏡システムEVIS X1を導入しています。内視鏡と観察するためのモニターは4K対応モニターですので、精度の高い検査をより短時間に行うことができます。

特徴4.感染症に配慮した最高水準の衛生管理

当院では、院内感染予防に特に気をつけております。内視鏡検査時に使用するスコープや処置具は、ガイドラインに準拠した確実で安心できる洗浄システムを採用しています。スコープに対しては1検査ごとに手洗いと高水準消毒・感染予防を支援する最新の内視鏡洗浄消毒システムを用いた過酢酸製剤による優れた消毒を行い、処置具に対しては超音波内視鏡洗浄とオートクレーブ滅菌を行っており、徹底的な衛生管理を実現しています。

特徴5.胃と大腸の同時内視鏡検査も可能

1回の鎮痛剤・鎮静剤の使用で胃と大腸の同時検査を行うことも可能です。お仕事で忙しく、お休みの調整が難しい方々にお勧めです。時間でのメリットがあります。

特徴6.ストレッチャーに横になったまま

検査終了後はストレッチャーに横になったままの状態で、リカバリールームにお運びしています。鎮静剤を使った検査を受けた後は、しばらくリカバリールームでお休みいただいていますが、その際にもご自分で動く必要はありませんので、リラックスしてお休みいただけます。

特徴7.コロナ対策を含めた様々な感染症対策

当院では新型コロナウイルス感染症が疑われる方の内視鏡検査はお断りしております。感染症はコロナ感染ばかりではありませんので、受付では全ての方の体温測定を行っています。また、院内に入られる方には必ずマスクの着用をしていただいています。院内は高濃度アルコールで定期的に消毒を行い、換気を優先しています。検査時には医師や看護師はフェースシールドまたはゴーグル・マスク・手袋・ガウンなどを着用しています。また、検査・治療後には手指から肘までをしっかり洗浄しています。さらに、待合室のお手洗い以外に、多目的トイレがあり、専用お手洗いのある個室を3部屋ご用意しています。

特徴8.土曜日の内視鏡検査も

受け付けております
平日はお仕事で忙しい方にも検査を受けていただけます。
ご予約・お問い合わせ 

TEL.092-557-1177

胃内視鏡検査の流れ

検査時間は通常10分程度ですが、組織を採る場合や状態により個人差があります。
胃内視鏡検査の流れは次の通りです。

1

検査予約

胃内視鏡検査(胃カメラ)をご希望の場合、電話などでも検査予約が可能ですが、腹痛や膨満感、貧血などによる症状が強い場合には、事前に外来の受診をお願いさせていただくこともあります。

2

検査前日

夕食は普段通りで構いませんが、21時までに済ませてください。お水、薄いお茶、スポーツドリンクは夜間も摂取可能です。
検査に備え、なるべく早めに就寝しましょう。

3

検査当日

・常用している薬は検査予約時の指示通り服用してください。
・糖尿病の方は、検査当日の朝の薬は服用しないでください。
・お水、薄いお茶、スポーツドリンクは摂取可能です。
・指定された時間までに来院し、受付で診察券・同意書を出してください。

4

検査

アクセサリー、時計などの貴金属類は外してください。
ストレッチャーに横になり、鎮静剤を注射し、リラックスした状態で検査を行います。鎮静剤を希望しない場合注射は行いません。
検査を実施します(所要時間は5~10分程度です)。

5

検査後

検査終了後はストレッチャーのままリカバリールームで休んでいただき、その後、医師より検査結果の説明があります(鎮静剤を使用しない場合はリカバリールームで休む必要はございません)。
鎮静剤を使用した場合は、検査後の自転車やバイク、車の運転は極力控えて頂くようお願い致します。
万が一お車等で来院された場合は、麻酔の覚める注射の後にしっかり休んでから帰宅して頂くことになります。

検査費用

検査/保険負担割合 1割 2割 3割
胃カメラ 1,500円 3,000円 4,500円
胃カメラ+ピロリ菌検査 2,000円 4,000円 6,000円
胃カメラ+病理組織検査 3,000円 6,000円 9,000円

※金額は検査代のみの概算となります。初診料・再診療管理料等は含まれておりません。

※使用する薬剤の種類や点滴の有無により金額が前後します。

ピロリ菌

ピロリ菌

ピロリ菌とは

正式にはヘリコバクター・ピロリと呼ばれる細菌で、らせん状の形状をしています。
通常胃のなかにいる菌は胃酸で死んでしまいますが、ピロリ菌はウレアーゼという酵素を発生するので、生き延びることができます。
ピロリ菌は基本的に口から感染するといわれています。また、感染は衛生環境と関連するため、以前に比べると現在は感染する機会は減ってきていると考えられています。
日本人のピロリ菌の感染者はおよそ50歳以上の人で感染している割合が高いとされています。
ピロリ菌に感染すると胃に炎症を起こします。胃・十二指腸潰瘍の患者さんの約90%がピロリ菌が原因で胃・十二指腸潰瘍になっています。ピロリ菌を除菌すると胃・十二指腸潰瘍の再発率は著しく下がります。また、胃がんとの関連も指摘されています。

ピロリ菌の原因

ピロリ菌の感染経路に関しては、今現在でも完全にはわかっていませんが、経口感染するのではないかと考えられています。
具体的には、ピロリ菌に感染している大人から赤ちゃんに口移しで食べ物を与える、糞便に汚染された食物・水の摂取などが考えられます。
また、衛生環境がピロリ菌感染に関係していることがわかっています。
そのため、発展途上国においてピロリ菌感染者が多く認められます。日本においては60歳以上の80%が感染しているとされていますが、衛生環境の改善に伴い若年層の感染率は減少傾向にあり、10代以下の感染率は10%以下といわれています。
また、ピロリ菌に感染する時期としては、ほとんどの場合、免疫機構が十分に発達していない乳幼児、特に4歳以下であるといわれています。ですから大人が日常生活で感染したり、一旦除菌した患者さんが再感染するということは基本的にはありません。

ピロリ菌の症状

ピロリ菌感染そのものによる症状というものは、ほとんどありません。
ピロリ菌に感染するとほとんどの人では慢性的な胃炎が起こりますが、胃炎そのものは症状を起こしません。ただし、以下の症状を伴うことがあります。
・胃潰瘍や十二指腸潰瘍ができるとおなかが痛くなる(特にみぞおちあたりが食後や空腹時に痛くなります)
・胃がんになるとお腹が痛くなる、食べるとすぐお腹がいっぱいになる、吐く、体重が減る、貧血になるなどいわゆる「胃の調子が悪い」といっても必ず病気があるわけではなく、逆に「症状が出ない」といっても病気が密かに進行している場合もあり得るのです。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍、慢性胃炎のほとんどはピロリ菌が原因で起こります。胃癌のほとんども慢性胃炎から起こりますので、やはりピロリ菌が原因です。ほかにもMALTリンパ腫という胃のリンパ腫や、血小板減少性紫斑病の中にもピロリ菌が原因となっているものがあります。

検査・診断

検査の種類のご説明の前に、ピロリ菌の検査が保険適用になるかどうかをご説明させていただきます。ピロリ菌のみの検査を行いたいという方も多くいらっしゃいますが、ピロリ菌のみの検査では保険適用となりません。 現行の保険診療のル-ルでは、初回は胃カメラ検査を行い慢性胃炎所見のある方しかピロリ検査を行うことはできません。また、検査の回数や期間についてもガイドラインに基づいた制約があります。どのような検査方法があるのか代表的なものをご紹介いたします。大きくは胃カメラを使うものと使わないものの2種類に分ける事が出来ます。

胃カメラを使用する検査

・迅速ウレアーゼ試験

内視鏡を使い、組織を一部つまんで取り出します。ピロリ菌の持っているウレアーゼという尿素を分解する酵素の活性を利用して調べます。検査により胃の粘膜から少量出血することがありますが、ほとんどは自然に止血し、特に痛みなどもありません。

・鏡検法

胃粘膜の組織標本に特殊な染色をしてピロリ菌を顕微鏡で直接見て探します。

・培養法

胃粘膜を採取し、それを5~7日培養して判定します。

胃カメラを使用しない検査

・抗体検査

人は菌に感染すると、体内に「抗体」を作り出します。ピロリ菌に感染した時にも「抗体」が作られますので、この抗体の有無を調べることで感染を測定します。

・尿素呼気試験

容器に息を吹き込んで呼気を調べる方法です。特殊な尿素製剤である試験薬を服用し、服用前後の呼気を集めて診断します。ピロリ菌の持つウレアーゼにより、尿素が二酸化炭素とアンモニアに分解されますが、その時に発生した炭酸ガスが呼気中にどの程度含まれているかにより判定する方法です。この検査は、患者さまへの身体の負担がほとんどなく、簡単査で、かつ感度も高い検査方法です。当院ではピロリ菌が除菌できたかどうかの判定はこの方法を用います。

・抗原法

糞便中のピロリ菌の抗原の有無を調べる方法です。この検査も身体への負担はございませんので、小児での検査も可能です。

日本人は胃がんが多いため、一度は胃カメラを行いその際に一緒に検査することをお薦めいたします。

ピロリ菌の治療

ピロリ菌検査は、以下を対象として検査する場合に保険適用となります。

  • 内視鏡(胃カメラ)において胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍が確定した場合
  • 胃MALTリンパ腫
  • 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
  • 早期胃がんに対する内視鏡的治療後

ピロリ菌の治療では、3種類の薬を服用し、一週間飲むと70~80%の人が除菌できます。治療は上記疾患の患者さまを対象に、以下の流れで行います。

(1)一次除菌療法

1種類の「胃酸を抑える薬」と2種類の「抗菌薬」の合計3錠を同時に1日2回、7日間服用します。「抗菌薬」は抗生物質ですが喉の感染や呼吸器感染でもよくつかわれる抗生物質でそれほど強い副作用はありません。

(2)二次除菌療法

一次除菌療法と同じ1種類の「胃酸を抑える薬」と1種類の「抗菌薬」、一次除菌療法とは別の1種類の「抗菌薬」の合計3剤を同時に1日2回、7日間服用します。

ピロリ菌に耐性ができていて一次除菌療法でも除菌できない場合、二次除菌療法で他の抗生物質を使用して除菌を行うことができます。除菌ができたかを確かめるときは胃カメラでなくても尿素呼気試験でも正確に判定できます。
ただし、胃潰瘍などでは潰瘍の治癒も確認する必要があるため、再度胃カメラを進める場合もあります。