EMR(内視鏡的粘膜切除術)|福岡市南区寺塚の消化器内科 - あべしゅん内科・内視鏡IBDクリニック

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EMR(内視鏡的粘膜切除術)

EMR(内視鏡的粘膜切除術)|福岡市南区寺塚の消化器内科 - あべしゅん内科・内視鏡IBDクリニック

EMR(内視鏡的粘膜切除術)とは?

EMR(内視鏡的粘膜切除術)とは?

EMR(内視鏡的粘膜切除術)とは、胃や大腸にできたポリープを内視鏡を使って切除する治療方法です。手術は内視鏡を使って行うため、一般的な開腹外科手術と比較して負担は少なくなります。
病変と筋層の間の粘膜下層へ生理食塩水などを注入し、病変が発生している粘膜を持ち上げて人工的に隆起させて、粘膜ごと病変を切除する手技です。

EMR(内視鏡的粘膜切除術)の対象

良性ポリープの中でも癌になる可能性のものや、一部の悪性腫瘍が内視鏡的切除術の適応となります。一括で切除できる大きさは15mm程度までとなります。それ以上の大きさになるとESD(内視鏡的粘膜下層切開剥離術)の適応となります。

早期癌の対象

  • 胃:2cm以下の潰瘍を有さない深達度mの高分化型腺癌
  • 大腸:深達度sm1までの分化型癌
  • 食道:全周にわたらない深達度m2までの癌で多発しないもの

治療方法

生理食塩水をポリープの粘膜の下に注入し、盛り上げ、リング状の金属ワイアー(スネア)をかけて絞り込み、高周波電流で焼き切る手術となります。また、当院では、一般的に合併症が多いとされている十二指腸の場合、under water EMR(UEMR)で切除をしており、良好な成績が得られております。消化管の管腔内を水で満たした状態で、粘膜の下に生理食塩水を注入せず、ポリープに金属ワイアー(スネア)をかけて絞り込み、高周波電流で焼き切る手術となります。

注意事項・禁忌

注意事項(EMR終了後)

EMRは外科的に開腹することもなく、痛みもない為、簡単に考えられる方が多いですが、病変部を切除することには変わりありません。ポリープの大きさ・形・ポリープ内の血管性状などによっては、まれに予期せぬ合併症(出血・穿孔)を起こすこともあります。
日帰りでポリープ切除も行っていますが、あくまで小さく・数が少ないポリープを対象とし、出血などの合併症が生じないよう、また生じた場合でもすぐに対処・治療できるよう、ご本人も各種条件・生活制限の条件が厳守できる方が対象となります。それ以外の方は入院を原則としています。場合によっては外科的手術(開腹手術)が必要になることもありますので、合併症を防ぐためにも下記のことにご注意下さい。

  • EMR後、アルコールは1週間は禁止となります。
  • 力仕事や腹圧のかかる仕事、激しい運動(ゴルフなど)も1週間は中止です。
  • 長時間の車の運転や旅行は、治療後1週間程ひかえましょう。
  • シャワー浴は翌日から開始して構いません。入浴は1週間後からになります。
  • 食事の制限があります。流動食から始め、徐々に普通食に戻していきます。

※心疾患・脳疾患等で抗血栓薬を内服している方は数日間中止する場合があります。係りつけの医師に手紙を渡しますので、ご相談下さい。
切除したポリープは病理検査に提出するため検査結果まで数週間かかります。